「ブロッコリー」と「茎ブロッコリー」の種まきから、
収穫までのプロセスを時系列に沿って、お伝えします。
タイトルを「~栽培中!」としたのは、
あなたと一緒に栽培したいと思ったからです。
そのため、このコンテンツの投稿初期は、
完結しておらず、未完成です。
ブロッコリーの成長とともに、
その様子を追記し、みなさんと栽培の楽しさを
共有することを目的としています。
なお、コンテンツの内容を充実させるために、
毎年追記しながら更新します。
投稿初年は、2021年で、新たに追記した部分は、
2022年、2023年・・・という西暦年を示します。
もちろん、地域による気候の違いもありますが、
少しでも、皆様の御参考になれば幸いです。
子どもたちといっしょに、38年間、自然観察や
農園芸などの環境教育活動に携わってきました。
本稿では農家の知識と技術を家庭菜園向きに応用し
基本的な「野菜の育て方」について解説いたします。
【クイズ】 ナスと同じ科の野菜はどれ?
● インゲン
● ダイコン
● ブロッコリー
● トマト
* 正解は、最後のページを御覧ください。
目 次
【あなたと育てる:ブロッコリー】

たくさんのブロッコリーの中から、
筆者が数年にわたり、好んで栽培している品種です。
この品種は、花蕾(つぼみ)の粒が、きめ細かく、
食感がたいへん良いです。
[品種名] :サカタ交配 ピクセル 「はやどりブロッコリー」
生育早くつくりやすい サカタのタネ
美咲シリーズ® 922501
[科・属名]:アブラナ科 アブラナ属
[原産地] :地中海沿岸 生産地 :チリ
特 徴
農林通産大臣賞に輝いた、春・夏まきのできる
つくりやすい早生品種です。花蕾は濃緑色で、
大きなドーム型、しまりがよく、花蕾粒は
きれいで細かく、日もちにすぐれます。
まき時:暖かい地域 | 1~3月 7~8月 |
---|---|
:寒い地域 | 3~7月 |
収穫の目安 | 種まき後、約90日 |
収穫部位 | 頂花蕾専用 |
数量 | 110粒 |
発芽率 | 80%以上 |
発芽までの日数 | 4~6日 |
発芽適温(地温) | 20~25℃ |
生育適温 | 15~20℃ |

[品種名] :トーホク交配 早生ブロッコリー
美(みらい)蕾
「早くとれる、きれいなドーム」
品種番号:03544
[生産地] :チリ
特 徴
スピードのある早生種で、葉が立性で栽培管理も容易。
粒が細かく良く詰まったボリュームのあるきれいな
ドームで、見栄えの良い秀品が収穫できます。
まき時:冷涼地 | 3~5月上旬 6~7月 |
---|---|
:中間地 | 2中旬~3月 7中旬~8月 |
:暖地 | 2~3月 7下旬~8月下旬 |
収穫部位 | 頂花蕾専用 |
数量 | 1ml |
発芽率 | 80%以上 |
発芽適温(地温) | 20~25℃ |
生育適温 | 15~20℃ |
ブロッコリーの関連記事は、
【家庭菜園】冬の野菜シリーズ①~③を御覧ください。
【あなたと育てる:茎ブロッコリー】

花蕾から下の茎が、アスパラガスのように
美味しい茎ブロッコリーです。
この品種も、ブロッコリーと一緒に、
毎年、栽培しています。
[品種名] :サカタ交配
スティックセニョール 「茎ブロッコリー」
アスパラガスに似た食感と甘み サカタのタネ
美咲シリーズ® 922505
[科・属名]:アブラナ科 アブラナ属
[原産地]:地中海沿岸 生産地:アメリカ
特 徴
アスパラガスに似た甘みのある花茎の
スティックブロッコリーです。次々と伸びる側花蕾を長期間収穫できます。
20cmくらいの長い側花蕾が15本程度とれます。
まき時:暖かい地域 | 1~3月 7~8月 |
---|---|
:寒い地域 | 3~7月 |
収穫の目安 | 種まき後、約90日 |
数量 | 0.9ml |
発芽率 | 80%以上 |
発芽までの日数 | 4~6日 |
発芽適温(地温) | 20~25℃ |
生育適温 | 15~20℃ |
【種まき準備と種まき】

野菜の培養土・肥料等の詳細は、
渡良瀬橋ブログ「資料集」を御覧ください。

種まきトレイに土を入れ、じゅうぶんに水やりします。
そして、種を3~4cm間隔で、すじまきします。
今回は、適当にバラまきしてみました。
種をまき終えたら、種が隠れる程度に土をかけ、
再び灌水します。
<種まきは、乾燥に注意しましょう!>
種まきが終わったら、トレイの上に新聞紙をかけ、
土の表面を覆っておきましょう。
そして、まいた種の約30%が地表面から出てきたら、
新聞紙を取り除きましょう。
取り除く時期が遅くなると、発芽した芽が徒長してしまうので、
注意が必要です。
新聞紙の代わりに、白の寒冷紗で覆う方法もあります。
【種まき後の管理】
<種まき後の育苗>

ブロッコリーと茎ブロッコリーの種まきを終え、
苗床に入れました。
この時期、高温下の夏まきですから、
発芽をそろえるようにします。

昨年と同じ品種のブロッコリーをまきました。
2022年は、ブロッコリーを2袋、箱まきしました。
以下、2022年・・・という表記がない部分は、
昨年、2021年の文章です。
ブロッコリーの成長にともなって、
今年も追記を加えていきます。
昨年と比較しながら御覧くださいね。
発芽をよくするには、上述したポイントのように、
直射日光を避け、乾燥と高地温を防ぎます。
また、発芽後の苗は、地表面の温度が35℃になっても、
なんの心配はありません。
むしろ、土壌水分を一定に保つよりも、乾湿を繰り返したり、
寒冷紗を開き、充分な日光を浴びることで、
根がよく発達して、丈夫で元気な苗に成長します。

発芽するまで、寒冷紗で覆います。
また、発芽後も、防虫効果が期待できます。
ブロッコリーの発芽は、比較的早く、種まき後、
40時間たったころから、発芽の様子を観察します。


スティックセニョールも、順調に発芽しました。
これ以降は、ブロッコリーを中心に、
お伝えいたします。
スティックセニョールの栽培は、
ブロッコリーに準じます。
徒長が心配されるブロッコリー(8月13日)
今日は、終日雨天でした。
今後の天候による日照不足が心配されます。
昼間は、寒冷紗を開き、
できるだけ徒長しないよう注意します。
また、この季節は、コオロギなどによる、
葉の食害が多発します。
どうしても、殺虫剤を使用するときは、
昆虫の侵入を方法として、苗箱の周囲に、
粒状殺虫剤を散布しておくと効果的です。
むしろ、この時期の日照不足が致命的です。
過去に、10日間ほどの悪天候のため、
発芽した幼苗が、
だめになってしまったこともありました。
家庭菜園とはいえ、農家の皆さんのご苦労を
身にしみて感じることが多々あります。
<増し土作業>

ようやく、明日は晴れるようです。
日中の気温は、34℃の予報が出ています。
苗箱の芽は、スプラウト栽培のように、
新芽の茎が徒長してしまいました。
さて、どうしたものでしょうか?
諦めずに、作業を進めていきましょう!
明日の予報は、晴れ、34℃です。
今後の対策を考えておきましょう。
○ いきなりの直射日光を避け、
半日陰の環境で。(寒冷紗など)
○ 新芽が立ってきたら、
薄く増し土をして、
根元を安定させましょう。
○ 今後、苗の様子を見ながら、
だんだんと日光に慣らしたり、
増し土を繰り返したりします。

今日は、天気予報どおり晴れ、
気温も34℃となりました。
寒冷紗を外してみると、昨日より少し、
芽が立ち上がっています。
日差しが和らいだ夕方、作業開始です。

ブロッコリーの増し土作業双葉が倒れている芽を竹ベラで起しながら、
根本に土を寄せます。
この時、育苗箱の芽と芽の間(空きスペース)に、
土を双葉が埋もれないようにしながら、
土入れ器で土を増していきます。
そして、新しく増した土を竹ベラを使って、
芽の根本に土を寄せていきます。

増し土用土は、種まきで使用した培養土です。
増し土を終えた後、水やりして、
根元の土を安定させます。
この時、希釈した活力液を与えると、
さらに効果的です。



芽が立ってきました。
双葉も、だんだん大きくなっています。
種を「ばらまき」したため、
芽が均一に出ていませんが、
このまま様子をみてみましょう。

1回目の増し土をしましたが、
まだ徒長気味です。
2回目の土を増しました。

増し土や活力液(HB101)の効果があり、
元気をとりもどしてきました。
本場が1~2枚になったころ、
ポットに植え替えます。

<鉢あげ作業>

本来なら、種まきした用土を使用しますが、
ホームセンターで、同じ製品がありませんでした。
増し土、植えかえに用いる土は、同じものを使いましょう。
現在、苗が育っている土と同じ培養土を使うと、
土質の変化に伴う、植え痛みが避けられます
<ポットに底土を入れる>

苗の大きさによって、底土の量を加減しましょう。
底土を入れたら、手の拳で底土を
かるく圧縮します。
ポット内の土は、ふかふかの状態よりも、
ある程度、しまっていたほうが、
苗の根張りが旺盛になります。
<苗箱に水やりする>

苗箱から苗を取る前に、
苗箱全体に水をやっておきましょう。
水やりによって、根に土が付いてきます。

苗箱から苗をとる際は、
苗をぬくのではなく、土ごとすくい上げる
という感覚で行いましょう。
そして、根に付いた土を落とさずに、
ポットに入れます。

ポットに植えかえる際のテクニック
⑴ 苗の根は、乾く前に素早く植え替えます。
⑵ 双葉を埋めないように注意しましょう。
⑶ 徒長気味の苗は、茎をL字形に折り曲げて土をかけます。
⑷ ポットお縁は、ウオータースペースを兼ね、
後の増し土ができるくらいの余裕を確保します。
⑸ ポット内の土をかるく指先で圧縮し、
苗を安定させましょう。
* 双葉は、苗の生長に大きな働きをしています。
市販苗を購入する際も、
双葉の有無は大切なポイントになります。
*徒長苗をポットや庭に植える場合は、
長く伸びてしまった茎を折れない程度に、
折り曲げて土をかけて植えます。
やがて、曲げられた茎の部分から発根し、
丈夫な株に育ちます。

苗が横になっていますが、
根がはってくると、立ってきます。
猛暑が心配されますので、
できるだけ風通しのいい、半日陰で育てましょう。

<苗床の管理>

植えかえ後は、直射日光を避けましょう。
夏の猛暑による、苗の衰弱が心配されますね。
最も留意を必要とする段階です。
できれば、自然由来の活力液
(HB101など)を散布してやりましょう。



寒冷紗の下で育つ、ブロッコリーの苗です。
植えかえ直後は、なんとも弱々しい苗でしたが、
だんだん本葉も大きくなってきました。
もう少し成長したら、
ポット内に、玉肥を入れます。
(エードボールなど)
<玉肥を施す>


園芸用の玉肥です。
たまたま、使いかけの肥料がありました。
玉肥料は、元肥にも使えますが、
筆者は、置き肥として使っています。


ブロッコリーは、肥料を好みます。
肥料切れは禁物ですが、毎日の天候を勘案し、
与えすぎに注意しましょう。
天候の良くない日が続くときは、
肥料を控えめにあたえます。
今回は、玉肥を2個だけ施しました。
雨や曇りの日は、肥料の吸収が鈍化します。
肥料の与えすぎは、肥料やけの原因になります。
<日照不足が心配>

秋雨前線が停滞しているため、
雨天が続いていますね。
寒冷紗を開けて、中を見ると、
少し徒長気味になっていました。
あなたのブロッコリーは、元気でしょうか?
晴れるのが待ち遠しいですね。
● 昼間は、寒冷紗を開け、できるだけ明るく、
夜は、閉じて虫害を防ぎます。
● 活力剤を噴霧して、苗の健康を保ちましょう。
<少し、日差し回復>

日照不足ながら、徒長気味の苗たちも、
少しずつ成長しています。
<苗の間隔をあける>
苗の生長とともに、苗同士の間隔をあけていきましょう。

今までは、一つのトレイに、
24株の苗が入っていました。
葉が重なり合って、
ちょっと、窮屈になってきました。
そこで、苗同士の間隔をあけて、
株全体に、日光が当るようにしました。
1ケースに12ずつのポット苗 はじめは、1ケース24ポットの苗の間隔を
2回目は、半分の12ポットにしました。

ブロッコリーの成長は早く、
ケース内の苗は、すぐに混雑してきます。
先手をうって、追加ケースを用意しておきましょう。

最終的に、1ケース6ポットにします。
6ポットの状態で、葉が重なりだした頃、
事前に準備しておいた場所に定植します。
<市販の苗を購入したら>

自分で育てているブロッコリーの他に、
「ちがう品種やカリフラワーも育てたい」
9月になると、ホームセンターなどに、
たくさん野菜の苗が販売されますよね。
いろいろ見ているうちに、
つい、ほしくなることも多いでしょう。
少量ならば、市販苗を購入した方がお手軽ですね。
そこで、市販苗を丈夫に育てる方法についてお伝えします。

紫とオレンジブロッコリーの市販苗です。
とても順調に育てられています。

市販苗のポットは、2号(直径6cm)でした。
植えかえ用のポットは、3号(直径9cm)です。
市販苗が植えられている色つきポットは、
あまり流通していません。品種ごとに区別しやすくなるので、
捨てずに再利用しましょう。

セルトレイで育つ4株のカリフラワーです。
ブロッコリーと違って、葉に丸みがありまね。
育て方は、ほとんどブロッコリーと同じです。

セルトレイの大きさからすると、
一回り上のサイズは、2号ポットでしょう。
少しサボって、3号ポットに植えました。

植え替えが終わったら、玉肥を2~3個施します。
(ポットの縁に指で、かるく押し込みましょう)
市販されている苗は、元肥が施されていますが、
ブロッコリーやカリフラワーは、
「肥料食い」と言われるほどです。
玉肥は緩効性(水やりの度に、だんだんとしみ出てくる)
ですから、肥料過多にはなりません。

日照不足が心配されていましたが、
なんとか大きくなっってきました。
間もなく、定植の時期を迎えますが、
台風の様子もみたいところですね。
定植は、なるべく穏やかな日に行いましょう。
【定植場所の選定・準備】
定植場所 | 土をあまり選びません。
水田のように水がたまるところや、 |
---|---|
輪 作 | 連作は可能です。 |
元 肥(1㎡あたり) | 堆肥2kg 鶏フン200g 化成肥料150g |
● 石灰を散布する場合は、元肥と同時に行いません。
定植2週間前に石灰を、1週間前に元肥といった具合です。
(元肥の有機物と、石灰が化学反応をおこし、
アンモニアガスによって、植物に害をもたらすことがあります)
● ブロッコリーは、酸性土壌に比較的強い野菜です。
【ブロッコリーの定植】

日照不足も解消され、台風の心配もなくなりました。
また、雨で水分過多だった庭の土も、
ようやく適度に乾いてきました。
さっそく、庭を耕し、定植の作業を始めます。

ウネ間70cm、株間40cmの間隔で、
苗を定植します。

定植する位置は、たこ糸とアンカーを使い、
ウネ間70cmの間隔を測ります。
次に、株間40cmの位置に、「球根植えスコップ」で
植え穴をあけ、水を注ぎ苗を植えます。




● 苗の本葉が5~6枚になったら定植。
● 天気予報を確認して、強風や豪雨を避ける。
● ブロッコリーやスティックセニョールの定植は、
ウネを立てず、平坦なところか、くぼみに定植する。
ブロッコリーは、高ウネに定植すると、
土寄せが充分に行えず、倒状しがちです。
倒状を防ぐために、あらかじめ高ウネを立てず、
平坦なところか、くぼんだところに植えると、
その後の土寄せが容易になります。
(ただし、地下水位が高くなく、排水の良い場所)
そして、株元に寄せられた土によって、
発根が促され、強健な株に育ちます。
<定植後の管理>

発芽後の日照不足と、長雨のため、
例年より弱々しい感じがします。
しかし、ここからが腕の見せどころです。
定植して、3日しかたっていませんね。
苗のようすからもわかるように、
まだ充分に活着(根付く)していません。
可愛さのあまり、この段階で、
過保護にしてはいけませんよ。
● よほど乾燥した状態が続かなければ、水やりはしません。
● 苗が弱っている場合は、まだ肥料を与えないようにしましょう。
定植した際、植え穴に水をたっぷり注ぎましたね。
注いだ水の効果で、昼間は苗がしおれていても、
朝見ると、しっかり回復しています。
この状態を繰り返すことで、
苗は、「根を張らなければいけない!」と感じ、
根を伸ばしてくるのです。
また、根を張る前に肥料を与えないのは、
根痛みの原因を防止するためです。
「可愛い子には、旅をさせよ!」の感覚で、
やさしく見守ってあげましょう。
言うまでもありませんが、
「助長」の言葉が意味するように、
命を育む野菜栽培も、子育てと共通していますよね。
<「はらぺこあおむし」に注意!>

青虫は、小さいながらも食欲旺盛で、
油断しているとあっと言う間に、
葉がスリット状になってしまいます。
よく観察すると、初期の段階は、
葉に小さな穴が無数に開いてきます。
まだ、青虫は卵からかえったばかりで、
とても小さいからです。
この段階を見逃すと、
結果は御覧のとおりになってしまいます。
● 近所の小学生や保育園にプレゼントしましょう。
もちろん、先方の御都合を聞いてからのことですが・・・、
また、柑橘系の葉には、
アゲハチョウの幼虫がよく見つかりますよね。
ある学校の教室では、
「ナガサキアゲハ」を飼育していました。
「自然いっぱいコーナー」として、
生命の尊さを体感するための、
よい教材になりますね。
【中耕・追肥・土寄せ】

ブロッコリーを定植して、8日目になりました。
土の表面が、かたくなっています。
ウネ間を軽く耕しました。
苗も、しっかり根付きましたが、
この頃のブロッコリーは、株元がまだ貧弱です。
見るからに頼りない感じがしますね。
そして、今度は台風が近づいてきました。
株元に、化成肥料を施しました。
追肥は、外葉の外側にまきましょう。
植物の根は、外葉の先端と地面との垂線まで伸びている、
と考えられますから、それよりも外側に施すと、
根痛みの心配も無く、根の伸長も促します。

株元に、土を寄せました。
これからも、成長に合わせて、
土寄せ作業を行います。
苗の定植の際に、ウネを立てず、
平坦なところへ植えた理由が、
これで御理解いただけましたね。
毎年の心配事は、台風です。
どうか、無事に去ってほしいですね。
<土寄せと堆肥を施す>

ミックス堆肥:NPK(1.7:2.3:1.8)
炭素窒素比:15
台風が接近しているとのことで、
ブロッコリーの株元を、一株ずつ点検しました。
土寄せが不十分な株元に、スコップで土を寄せます。

土寄せとともに、堆肥を施しました。
ブロッコリーは、ツボミを収穫しますから、
収穫までの日数が長いので、肥料切れは禁物です。
肥料切れを防ぐために、有機肥料と化学肥料を組み合わせて、
少しずつ、回数を分けて施すのがポイントです。
ブロッコリーは、鶏糞(けいふん)などに含まれている
リン酸を与えると、甘くておいしい花蕾(からい=つぼみ)が
収穫できます。

昨年と異なり、日照が比較的順調だったため、
苗の生長が良好です。
化成肥料が高騰したため、定植前に全面散布をしませんでした。
全面散布をしないかわりに、ピンポイントで施肥をします。
化成肥料(NPK:オール14)を一振り(約40g)
株周りにまきました。
本来なら定植後、数日たってからの施肥が安全ですが、
苗が順調なことから、すぐに化成肥料を少量まいてみました。

化成肥料の上に、ミックス堆肥(牛・豚糞堆肥)をまいて、
土の表面がかたくならないように予防します。
堆肥は、地元で販売されている優良品を選択すると、
比較的安価で安心して使用できます。

堆肥は、一株あたり2振りまきました。
今回は全90株ほどですので、約60ℓの堆肥を
施しました。
堆肥は、主に土壌改良として、
化成肥料、鶏糞、牛糞、豚糞は肥料として施しましょう。
堆肥の成分に、牛糞・豚糞などの記載がありますが、
「堆肥」は、あくまで土壌改良として扱い、
鶏糞などの単肥は、肥料として扱います。
最近、腐葉土、堆肥、肥料の区分が曖昧になっている
傾向にありますが、本稿では、肥料を使用せずに
木の葉や木質残さを腐熟させたものを腐葉土と呼びます。
堆肥は木の葉などを肥料で腐熟させたもの、
化成肥料や鶏糞、牛糞、豚糞などを肥料と呼びます。
<台風を免れたブロッコリー>
<台風が来る前の作業>

秋冬野菜の栽培で、最も心配されるのが
台風による被害です。
9月になると台風が接近し、暴風雨によって
株元から折れてしまうことが多々あります。
特にブロッコリーは、定植して間もないころは、
生え軸(株元)が細く不安定です。
そのため、株元に土を寄せ、寄せた土を
両手でしっかり押さえておきましょう。

断続的な雨と風によって、苗が揺れていました。
9月中旬まで続いた日照不足のため、
苗が小ぶりだったことや、事前の土寄せが、
功を奏したようです。
しかし、毎年のことですが、
台風が心配されますよね。
特に、ブロッコリーは草丈も高く、
強風のため倒状することがしばしばです。
もう、台風が接近しないことを祈ります。

<追肥と中耕>

ウネ間が硬くなってきました。
中耕と有機肥料を施すことで、
ブロッコリーの成長を促します。

発酵させた鶏ふんを株間に、
1㎡あたり100gほど、均等にまきました。

硬くなったウネ間の表面を、やわらかく耕しながら、
施した鶏ふんと、よく混ぜ合わせます。
今後、ブロッコリーの成長を見ながら、
株元が不安定になってくる前に、
再び、土寄せを行います。
追肥、中耕、土寄せ作業は、
ブロッコリーの葉が大きくなって、
ウネ閒に立ち入れなくなるまで行っています。

雨でかたくなったウネ間の中耕を兼ねて、クワなどを使って、
ウネ間の土を株元に寄せます。
土を株元に寄せることで、先日施した「こなれた鶏ふん」が
株元(ウネの肩)に乗り、肥効性がいっそう高まります。
ウネ間に2回目の鶏ふんを少量施しました。
(有機肥料を数回に分けて施すことで、肥効性が持続します)

ブロッコリーの生長と伴い、ウネ間がだんだんと
狭まってきました。

(2022.10.5)
ブロッコリーの生長にともなって、ウネ間の間隔が
狭まってきました。
ウネ間に1㎡あたり発酵鶏糞を50gほどまいて中耕し、
株元に土寄せをしました。
ウネ間に立ち入れなくなる前に、少量ずつの有機肥料を
2~3回施しておくと、ブロッコリーの花蕾が生長するころに、
絶大の効果を発揮します。
(有機肥料:リン酸分が比較的多い鶏糞など)

雨上がり、葉を大きく展開するブロッコリーです。
土寄せをして、まだ3日しかたっていませんが、
通路(ウネ間)に入ると、うっかり外葉をポキッと
折ってしまうくらい大きくなってきました。
* 注:西暦がついていない月日のみの画像は、
昨年(2021)のようすです。種まき、定植した日が
異なりますので、単純に比較することはできません。
御参考程度に御覧ください。

虫に、けっこう食べられていますが、
この程度なら、全く問題ありません。
写真の手前側が、スティックセニョール、
奥側の数列が、ピクセルです。
今年は、スティックセニョールの方が、
成長が良いようです。
葉が大きくなって、畝閒に入れなくなる前に、
もう一度、鶏ふんを追肥し、株元に、
土寄せをしておきましょう。

ウネ間の土を株元に、さく上げしました。
さく上げすると、寄せられた土によって、
株元が安定するばかりではなく、
肥効性を高めることができます。
後日、ウネ間に2回目の鶏ふんを施して、
よく耕します。

手前の数列が、スティックセニョールで、
奥の数列がブロッコリーです。
御覧のとおり、株が大きくなり、
ウネ間がだんだん見えなくなってしまいそうです。
● 今の段階が、追肥と土寄せの限界点で、
ウネ間に入れるうちに、
最後の中耕・追肥・土寄せを済ませましょう。
● これから先、むやみにウネ間に入ると、
株が揺れて痛んだり、
大切な葉を折ったりしかねませんので、
注意が必要です。
● モンシロチョウとの競争です。
「はらぺこあおむし」は、
葉の上に残さないように注意しましょう。

草丈が70cmほどに生長してきました。
昨年のように、生育初期の日照不足による
生長の遅れがなかった分、大きく育ってくれました。
この先、1周間もすれば、小さな花蕾(つぼみ)を
のぞかせる株も出てくるでしょう。
<倒状したブロッコリー>

10月の下旬になると、葉の生長が旺盛になります。
写真でもわかるように、地際の部分より、
上部の茎の方が太くなっていますね。
そのため、土寄せが十分でないと、
株が傾き、倒れてしまいます。
(台風や強風にあうとなおさらです)
定植の際に、あえて平らなウネにしました。
その後、土を寄せましたが、
それでも、中には倒れてしまう株が出てきます。
倒れている株を見つけしだい、株元に土を寄せて、
立たせます。
そのまま放置してしまうと、
株の先端が起き上がり、曲ってしまうので注意します。

手前側が、スティックセニョール
(茎ブロッコリー)で、奥側がブロッコリー
(ピクセル)です。
そろそろ、株の中央に花蕾(つぼみ)が
出てくるでしょう。
楽しみですね。

昨日、糠(ぬか)の希釈液を施肥しました。
<糠(ぬか)の水肥料の作り方>
1 一般のゴミバケツに、小糠(こぬか)を三分の一程度入れます。
2 水を八分目ほど入れて、かき混ぜます。
3 後日、柄杓(ひしゃく)などを使って、かき混ぜます。
「米ぬか水肥」や「鶏ふん水肥」は、
悪臭を伴う場合が多いため、
「まちなか家庭菜園」には、不向きですが、効果は抜群です。
特に、肥料を比較的多く必要とするブロッコリーには、
リン酸分の供給に効果を発揮し、
充実した花蕾(つぼみ)を収穫することができます。

2022.11.3
ウネ間が見えなくなるほど、葉が大きく育ちました。
そして、「腹ぺこ青虫」も、かなり葉を食べています。
しかし、この頃のブロッコリーは、小さなツボミが
できていますので、消毒は避けて青虫を手で取り除くと
安心でしょう。
<ブロッコリーのつぼみ>

ツボミがつきはじめました。
もう十分に株も生長していますので、
これからツボミがどんどん大きくなってきます。
下の写真は、昨年のようすです。
(西暦がなく、月日のみの写真は2021年です)

株の先端中央に、つぼみが出てきました。
大きさは、まだ500円硬貨ほどですが、
これから、どんどん大きくなっていきます。
すでに、リン酸肥料を意識して(鶏ふん、
ヌカ水肥)段階的に施してきましたね。
そのため、収穫されるブロッコリーは、
スーパーマーケットで購入したものに比べ、
はるかに、甘くておいしいブロッコリーになっています。

大きく育ったものから収穫していきましょう。
上の写真は、直径が約18cmです。
西暦を付していない画像は、
昨年のようすを示したものです。

昨年(2021)は、育苗初期に日照が不足していました。
今年(2022)は、一昨年なみに生育しています

つぼみが、約5cmほどに成長しています。
昨年の今頃は、すでに収穫できていました。
今年は、育苗期の日照不足による定植の遅れが、
収穫遅れの原因となっています。


スティックセニョールのつぼみも、出ています。
ブロッコリーの花蕾に比べると、まとまっていないのが、
特徴です。
これから、つぼみの茎が長く伸びてきます。
また、株の全体も、ブロッコリーに比べ、スマートですね。



茎ブロッコリー(スティックセニョール)は、
まだ小さいです。
ブロッコリーは、収穫の時期を迎えました。
しかし、株によって、ばらつきがありますので、
花蕾(からい)が大きくなった株から、
順次収穫していきましょう。
また、霜も織り始めましたので、甘みも増し、
家庭菜園ならではの、格別な味が楽しめます。

ホームセンターで購入した、紫ブロッコリーが、
大きくなってきました。
クリスマスに、間に合いますね。
<紫ブロッコリーのその後>
紫ブロッコリーですが、茹でたら普通のブロッコリーの色に・・・。
なんと! 緑色に変化してしまいました。(残念)

ブロッコリーとスティックセニョールは、
順調に収穫できています。
紫ブロッコリーと一緒に購入したカリフラワーも、
大きくなってきました。
しかし、オレンジブロッコリーだったはずの株には、
ふつうの花蕾(からい)がついています。
ホームセンターなどで購入した苗は、
時として、表示と異なった品種が紛れ込んでいます。
筆者が、「種まきからの家庭菜園」をおすすめする
一つの理由にもなっています。
とにかく、種から育てた野菜は、その土地の環境に
順応しやすいです。
また、ハウス内で栽培された市販苗に比べると、
定植後の植えいたみも少なく、順調に育ちます。

毎日、霜が降りるようになって、外葉も
ずいぶん、いたんできました。
つい最近までは、花蕾を上手に包み込んでいた葉も、
雨不足も手伝って、元気がありません。
このまま、花蕾が霜に当たり続けると、
茶色に変色してしまうので収穫しましょう。

もうたくさん収穫したブロッコリー。
ほとんどの頂花蕾は、収穫を終えました。
残っているブロッコリーは、
少し形の良くない花蕾ですが、収穫します。

側花蕾がたくさん伸びています。
しかし、今頃になると、側枝の下部は、
かたくなっていますので、調理の祭、切り落として、
上部のやわらかいところを利用しましょう。
【ベランダのブロッコリー】

ブロッコリーをプランーターと鉢に、
植えました。
用土は、底土に少量の堆肥と培養土です。





除虫をさぼってしまい、虫食いだらけですが、
なんとか花蕾が出てくることを期待します。
御一緒に、ブロッコリーを栽培してみませんか。
【ブロッコリー:今後の作業予定】

【収穫】
・頂花蕾を収穫します。
(ピクセルは、頂花蕾専用とありますが。
側花蕾も美味しく食べられます)
正解:トマト
*ナス科の野菜・・・ナス、トマト、ジャガイモ、ピーマン、
シシトウなど。
最後まで御覧いただき、ありがとうございました。
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