栽培・飼育活動

家庭菜園 初心者おすすめ!【秋・冬野菜9種】の育て方

収穫したダイコンの写真です。

いよいよ夏野菜から、秋野菜へと、移り変わる季節です。

もう、ブロッコリーの種は、まきましたか?

とにかく、秋野菜は種類が多いです。

何をどうやって、栽培したらよいのでしょうか?

そこで、私がこれから栽培する9種類の野菜を時系列に沿って御紹介します。

この記事は、収穫するまで、同時進行で追記します。

したがって、記事の初期段階は栽培方法について完結していません。

さあ、あなたも、品種が明らかな安全で新鮮な野菜を御一緒に栽培しましょう。

筆者紹介・家庭菜園クイズ

子どもたちといっしょに、38年間、自然観察や農園芸などの環境教育活動に携わってきました。

本稿では農家の知識と技術を家庭菜園向きに応用し基本的な「野菜の育て方」について解説いたします。

【クイズ】 冬に栽培・収穫する野菜は一般に何と呼ばれますか?

  •  冷涼野菜
    秋冬野菜
    漬け物野菜
    保温野菜

* 正解は、最後のページを御覧ください。

【これから栽培する9種類の野菜名】

ブロッコリーの栽培は、もう始まっていますよ。
家庭菜園「あなたと育てるブロッコリー」栽培中!と合わせて御覧ください。

<4月7日現在>

  • ミニ白菜       花が咲きました
    ダイコン       花が咲きました。
    シュンギク      収穫が終わっています。
    かき菜        収穫しています。
    宮内菜        収穫しています。
    サラダキャベツ       収穫が終わりそうです。
    レタス           花が咲きました。
    ほうれん草      収穫が終わりました。
    絹さやエンドウ    花が咲きました。
野菜栽培 育苗時期を乗り切れば、もう大丈夫

 最も手間をかける段階は、種まきから、苗を定植するまでです。

どうか、諦めないで、新鮮で安全な野菜栽培を楽しみましょう。

目次

【秋野菜:ミニハクサイ】

ミニハクサイの種のパッケージの写真です。ミニハクサイの種のパッケージ


ミニハクサイは、小ぶりのハクサイで、冷蔵庫に収納しやすく便利です。

カットによる新鮮さを損ないません。

以前は、普通の大きさの品種を栽培していましたが、現在では、これ一択です。

[品種名] :サカタ交配 ミニ白菜 「暑さに強い」
       毛がなく口当たりよしサラダでもおいしい
       サカタのタネ 美咲シリーズ® 922623

[科・属名]:アブラナ科 アブラナ属

[原産地] :中国 生産地 :イタリア

特 徴
 耐暑、耐雨性に非常にすぐれ、生理障害に強く、つくりやすい極早生品種。

 葉には、口当たりを悪くする毛がなく、葉肉が厚くて、肉質もやわらかくておいしい。

 浅漬けや鍋ものはもちろん、サラダでも。

まき時:暖かい地域 4~10月
  :寒い地域 5~9月
収穫の目安 種まき後、約45日~65日(極早生)
収穫部色 黄芯
数量 2.2ml
発芽率 90%以上
採苗品数(間引き前) 約250本
発芽までの日数 3~5日
発芽適温(地温) 20~25℃
生育適温 20℃前後

<種まきの準備と種まき>

野菜の培養土の写真です。野菜の培養土

野菜の培養土、肥料等の詳細は、
わたらせばしブログ「資料集」を御覧ください

ミニ白菜の種を巻き終えたトレイの写真です。ミニハクサイの種を巻き終えたトレイ(8月21日)

種まきトレイに土を入れ、じゅうぶん水やりします。

そして、適当な間隔で「ばらまき」します。

セルトレイや、ポットを利用してもいいでしょう。

種をまき終えたら、種が隠れる程度に土をかけ、再び灌水します。

春まきの場合、小苗が低温に長くあたると、トウ立ちするため、温度管理び注意しましょう。

<種まき後の管理>

苗床の写真です。トレイを入れた苗床

種まきを終えたミニハクサイは、白の寒冷紗のついた苗床に入れ、ブロッコリーなどのトレイと一緒に管理します。

○ 夏季の灌水は、
  朝(午前10時時前まで)に行いましょう。

理由・・夕方に灌水すると、苗が徒長する原因になります。

注意・・葉に付いた水が直射日光にあたると、葉やけすることがあります。白の寒冷紗などで覆い、保護してやりましょう。

発芽したミニ白菜の写真です。発芽したミニハクサイ(8月24日)

 

ミニ白菜の芽の写真です。ミニハクサイの芽(8月26日)

 

ミニ白菜の芽の写真です。ミニハクサイの芽(8月30)

充分な日光を浴びて、順調に育っています。

本葉が出てきたら、ポットに移植します。

<日照不足が心配>

どんどん育つミニ白菜の苗の写真です。 どんどん育つミニハクサイの苗(9月4日)

いい感じに育っています。

しかし、秋雨が長引いているので、日照不足が心配されます。

小さい苗は間引き、大きい苗は、どんどんポットに植えかえたいところです。

<鉢あげ作業>

有機培養土の写真です。

種まきの際に使用した培養土が、ホームセンターで販売されていませんでした。

ポットへの植えかえは、発芽した土と、同じ土を用いるのが原則です。

発芽した環境を保ちたいところですが、しかたありませんね。

ミニ白菜の苗箱の写真です。 ミニハクサイの苗箱

 

葉を食害されたミニ白菜の苗の写真です。 葉を食害されたミニハクサイの苗

 

苗箱から、苗を移植するときは?

● 鉢あげ作業の前、苗箱全体に、水をやります。苗の根に土が付いてきて、植えいたみが軽減します。

● 苗は少量ずつ、手ですくい上げるようにしてとりましょう。

● 双葉が無かったり、虫に食べられたりした苗は間引きます。

● 苗をポットに植える際、双葉が折れやすいので注意します。

● ポットに培養土を入れすぎて、双葉を埋めないようにしましょう。

ポットに入れたミニ白菜の苗の写真です。
ポットに入れたミニハクサイの苗

ポットに植えたミニ白菜の苗の写真です。ポットに植えたミニハクサイの苗

 

苗床に入れたミニ白菜の苗の写真です。苗床に入れたミニハクサイの苗(9月6日)

鉢あげ作業を終えた苗は、日陰で管理するか、寒冷紗で遮光します。

炎天下に置くと、活着前の苗は、しおれて枯れます。

水やりが必要になったら、朝の涼しい時間帯に行いましょう。

ミニ白菜の間引き苗の写真です。間引き苗

間引き苗は、根をつまみとりキッチンへ。

ミニハクサイの葉には、葉毛がありません。

サラダや味噌汁の具に最適です。

<追肥作業>

玉肥を施したミニハクサイの写真です。玉肥を施したミニハクサイ(9月10日)

まだ小さな苗なのですが、玉肥を2個ずつ入れてみました。

ハクサイは、「先行逃げ切り型」と言われているように、初期の生育を重視します。

元気で丈夫な株を早めにつくります。

<苗床の管理>

混み合ってきたミニ白菜の苗の写真です。混み合ってきたミニ白菜の苗床

 

ミニハクサイの苗床の写真です。間隔をあけたミニハクサイの苗床(9月10日) 

苗床に、空のトレイを交互に置いておきます。

やがて、成長する苗同士の葉が重ならないよう、空きトレイに移します。

苗の生長とともに、苗同士の間隔を広げていくことがポイントです。

ミニ白菜の写真です。ミニハクサイの苗(9月17日)

葉が少し、虫に食べられてしまいました。

木酢液で対処しましょう。

夕方の水やりは、苗が徒長しやすくなる欠点があります。

しかし、その反面、害虫を追い払う効果もあります。

様子をみて、夕方の水やりも実施してみましょう。(夜盗虫は、午後7時頃、活発に動き出します)

<苗の定植>

苗床のミニ白菜の苗の写真です。苗床のミニハクサイの苗

本葉が5~6枚になったら定植します。

ミニハクサイは、葉毛がないためか、写真でもわかるように、虫による食害が多いです。

この程度食害なら、木酢液を希釈して散布しておけば、問題ないでしょう。

せっかくの家庭菜園です、

むやみに農薬は使用せず、自然由来の方法で対処します

定植位置を計測する写真です。定植位置の計測

ウネ間60cm、株間25cmの位置に、植え穴を掘ります。(球根植えスコップを使うと便利です)

植え穴は、3号ポットの大きさになっています。(直径9cm)

また、アンカーに付けたたこ糸を張れば、苗を真っ直ぐに植えることができます。

植え穴に水を入れた写真です。植え穴に水を入れる

ミニハクサイの苗をポットから出す前は、充分に水やりをしておきましょう。

ポット内に水を含ませることで、苗を抜き出す際、根鉢の崩れが防げます。

そして、定植する植え穴にも、たっぷり水を注ぎます。

植え穴への水によって、定植後の乾燥を防ぐことができ、しばらく、水やりの心配はありません。

定植された白菜の写真です。定植されたハクサイ(9月21日)

この頃のハクサイは、株元がたいへん不安定です。

農家用語ですが、できるだけ、「頭(かぶり)」を振らすことなく、ていねいにポットを外してあげましょう。

また、定植するときは、深植えにせず、植え穴に、苗を強く押し込まないように注意します。

定植2日後のミニ白菜の写真です。定植2日後のミニハクサイ

株が安定してきました。

ハクサイは、「先攻逃げ切り型」の野菜でしたね。

これから、いっきに外葉を大きく育てることがポイントです。

あのパラボラアンテナをイメージして育てれば、しっかりとした結球ハクサイが収穫てきますよ。

● 種まきの適期よりも遅くなると、苗の定植時期も遅れます。その結果、結球しないハクサイになってしまいます。

<中耕・追肥・土寄せ>

畝間を中耕したミニハクサイの写真です。畝間を中耕したミニハクサイ(9月28日)

土の表面がかたくなっていました。

ウネ間をかるく耕し、株周りに化成肥料を施します。

そして、ウネ間の土を株周りに、かけてあげましょう。

ウネ間の土を株周りにかけると、肥効生が高まり、苗の成長を一段と促進させることができるのです。

<土寄せの確認と堆肥>

前回では、<中耕・追肥・土寄せ>作業を行いました。

心配されることは、晩夏~初秋によくあることですが、秋雨前線による長雨と台風ですね。

現在も、日本に台風が接近しています。

皆さんがお住まいの地域は、いかがでしょうか。

ミニハクサイは、ブロッコリーなどと異なり、草丈が低いため、あまり心配しなくても大丈夫です。

しかし、暴風雨によるダメージが、
少しでも緩和されるように、土寄せの確認をしました。

堆肥を施したミニハクサイの写真です。堆肥を施したミニハクサイ

株と株の間が、ほとんどなくなってきました。(ミニハクサイのため、株間を25cmで定植)

土寄せの確認をしながら、ウネの肩面に、少量の堆肥を施しました。

堆肥の説明は、
家庭菜園【あなたと育てる:ブロッコリー】
6 【中耕・追肥・土寄せ】●<土寄せ確認と堆肥>
を御覧ください。

また、堆肥と肥料については、
渡良瀬橋ブログ「資料集」しぜん自然いっぱいコーナー!
1 【農演芸資料】⑹<土壌改良材と肥料>を御覧ください。

<台風を免れたミニハクサイ>

台風を免れたミニハクサイの写真です。台風を免れたミニハクサイ

ミニハクサイは、もともと草丈も低いので、台風の影響は、あまり心配していませんでした。

上の写真でも、歴然のことですが、いちばん右側の列のハクサイが、順調に育っていますね。

それは、もともと生育のよい苗を植えたからです。

そして、真ん中の列、左側の列というように、それぞれ、苗の大きい順に定植しました。

左側の列が最も小さく見えるのは、撮影の角度だけではありません。

写真に向かって左側が、南なんです。

そうです、いちばん生育の遅い苗は、最も南側の列に植えてあげましょうね。(細やかな親心です)

<追肥・中耕>

硬くなった白菜のウネ間の写真です。硬くなったウネ間

ウネ間が、だんだんと硬くなってきました。

 鶏ふんのパッケージの写真です。
発酵鶏ふん
ウネ間の中耕をかねて、1㎡あたり100gほどの鶏ふんを施しました。

中耕の際は、ウネ間の硬くなった土をほぐしながら、鶏ふんと、良く混ぜ合わせます。

中耕、追肥、土寄せの作業は、ハクサイの外葉が育ち、ウネ間に立ち入れなくなるまで、
必要に応じ、行っていきましょう。

ミニハクサイの写真です。ミニハクサイ(10月13日)

中央の葉が、中心に向かって、だんだんとまとまってきています。

ウネ間の中耕と、追肥をする適期です。

ミニハクサイの写真です。ミニハクサイ(10月17日)

中心の葉が結球しようとしています。

中心に夜盗虫(よとうむし)が入り込みがちで、虫が入ったまま結球すると、虫が中から食害します。

夜盗虫の活動は、暗くなった7時ころに活動しますので、懐中電灯と割り箸を使って、駆除しておきましょう。

ミニハクサイの写真です。ミニハクサイ(10月30日)

向かって左側の列は、定植したころ比較的小さな苗でしたが、南側に植えたため、今では他の株と同じように成長しています。

結球を始めたミニハクサイの写真です。結球を始めたミニハクサイ(10月30日)

ハクサイの中心が、結球してきました。

これから、どんどん内側の葉が結球し、おなじみの形になってきます。

ミニハクサイの写真です。ミニハクサイ(11月5日)

まだ、完全な結球はしていませんが、早めに収穫して、鍋に入れて利用しましょう。

結球を促進するミニハクサイの写真です。結球を促進するミニハクサイ

これから、ますます結球が促進し、かたくしまってきます。

結球後、霜にあたると、せっかく結球した葉が、だんだん開いてしまいます。

結球した頭を、ヒモでしばっておくとよいでしょう。(昔の農家では、ワラでしばりました)

収穫したミニハクサイの写真です。収穫したミニハクサイ(11月13日)

ミニハクサイは、小ぶりなため、冷蔵庫で、保存しやすいという特徴があります。

また、必要なときに収穫できるので、いつでも、新鮮な野菜が味わえます。

ミニハクサイの写真です。ミニハクサイ(11月22日)

外葉は、虫に食べられています。

家庭菜園ならではの、安全野菜の証明ですね。

ハクサイの写真です。ハクサイ(1.23)

霜がたくさん降りる季節です。

霜が降り始めた頃に、結球部をヒモで縛っておきました。

外葉は、ずいぶん枯れていますが、結球部は、しっかり利用することができます。

ハクサイは、結球部が霜に当ると、葉が開いてしまうので、注意が必要です。

<ベランダのミニハクサイ>

ベランダのミニハクサイの写真です。ベランダのミニハクサイ(10月3日)

 

ベランダのミニハクサイの写真です。(10月13日)

ブロッコリーにくらべて、成長がはやいですね。

鉢に定植した時期が、庭植えより1週間ほど遅れています。

がんばって、結球してくれるでしょう。

鉢植えのミニハクサイの写真です。鉢植えのミニハクサイ(10月30日)

 

鉢植えのミニハクサイの写真です。鉢植えのミニハクサイ(11月5日)

中心の葉が、まとまり始めました。

【秋野菜:ダイコン】

ダイコンの種のパッケージの写真です。 ダイコンの種のパッケージ

あまうまダイコンは、あまくて高原でとれたように、みずみずしいダイコンです。

パッケージにもありますように、「あまうま」というキャッチフレーズについ、
引き込まれてしまいます。

[品種名] :サカタ交配 あまうま 冬自慢
       天候不順に強い、年内どり青首大根
      サカタのタネ 美咲シリーズ® 925009

[科・属名]:アブラナ科 ダイコン属

[原産地] :地中海沿岸、華南高地、中央アジア
[生産地] :群馬県

特 徴
 病気に強く、作りやすい秋まき青首ダイコンです。

葉が広がらずコンパクトにまとまり、密植できます。

尻づまりがよく、肌なめらかでツヤがあります。

ス入り遅く、すぐれた肉質で、とてもおいしい品種です。

まき時:暖かい地域 9~10月
  :寒い地域 7~10月
収穫の目安 種まき後、約65日~88日
収穫部色 青首
数量 10ml
発芽率 85%以上
採苗品数(間引き前) 約200本
発芽までの日数 3~5日
発芽適温(地温) 25℃前後
生育適温 20℃前後

野菜の培養土、肥料等の詳細は、
渡良瀬橋ブログ「資料集」を御覧ください

<栽培場所の選定>

土質は選びませんが、耕土が深く、排水性がよいところが適します。

 ダイコンは、連作すると肉質がち密になり、形状もよくなります。

なんと、むしろ「連作の方がいい」なんて、意外に思われた方も多いのでは・・・。

当然、野菜にもよりますが、土中にできるサツマイモや根菜類に、連作を好むものがみられます。

<肥料:1㎡あたり>

元妃:化成肥料150g(種まき前、1週間前に全面散布

追肥:1回目 化成肥料30g
2回目   〃
(それぞれ、間引き後に、土寄せの際に)

ダイコンの根の下に、肥料の塊や石があると、マタ根の原因になります。

<ウネづくり>

排水と乾燥度合いを考え、砂壌土や火山灰土は低く、耕土の浅いところや粘質土では高ウネにします。

<種まき>

木片を用いて種をまく溝をつける写真です。木片を用いて種をまく溝をつける

種をまく溝は、木片を使います。

ビンの底や、キャップなどを用いてもいいですが、底が平らなものを使うと、発芽が均一になります。

定植位置に示す写真です。種まきの位置を決める

ウネ間50cm、株間25cmの位置に、スタンプを押す感覚で、深さ2~3cmほどの溝をつけます。

2列目は、1列目の間に、3列目は、1列目と同じ位置に、植え溝をつけます。

種は、一箇所に5~6粒まき、覆土します。

種に覆土(土をかける)際は、片手で土をすくい取り、両手をこすに合わせながら種の上にかけるようにします。

昔の農家は、この作業を「土を拝む」と言います。

田畑の神を崇拝することで、豊作を祈っていたんでしょうね。

実際は、土を両手でこすり合わせることにより、土中の小石を除いたり、土の塊をほぐすことができます。

手で土を拝むと、均一に土をかけることができるというわけです。

<種まき後の管理>

<寒冷紗を活用>

種まき後、寒冷紗をかけた写真です。ウネにかけた寒冷紗(8月22日)

種まきを終えたウネに、白の寒冷紗をかけます。

寒冷紗によって、猛暑による高温を回避できます。

また、発芽した「貝割れ」を鳥や虫に食害されることも防ぐことができます。

寒冷紗を使いこなすことで、順調な野菜栽培が行えるようになります。

ぜひ、御活用くださいね。

寒冷紗は、苗の様子をみながら開閉しましょう。

時には、まくり上げて、充分な日光を浴びせたり、夕方、完全に覆ったりを繰り返します。

うっかり、覆い放しにすると、苗が軟弱になってしまうことがあります。

 発芽したダイコンの写真です。
発芽したダイコン(8月26日)
寒冷紗の中で、ダイコンが発芽しました。

<土寄せ> 

倒れたダイコンの芽の写真です。倒れたダイコンの芽

種まきの際、土かけが不十分なところは、芽が倒れています。

軽く土を寄せ、芽を立たせました。

芽が倒れたまま、放置してしまうと、葉に土が付いたり、虫に食害されたりします。

また、起き上がろうとして、茎が曲ります。

できるだけ早期に、土寄せをしましょう。

軽い土寄せによって立ったダイコンの芽の写真です。軽い土寄せによって立ったダイコンの芽

軽い土寄せを行ってから、2~3日様子を見てから、間引きます。

再び倒れたダイコンの芽の写真です。再び倒れたダイコンの芽

猛暑のため、乾燥が続いており、夕立もこないので、散水しました。

翌日、寒冷紗を開けてみると、芽が再び倒れています。

今度は多めに、土を寄せました。

土寄せをしたダイコンの芽の写真です。土寄せをしたダイコンの芽(8月28日)

昼の猛暑にそなえて、寒冷紗で覆います。

ダイコンの芽の写真です。ダイコンの芽(8月30日)

ようやく、安定してきたダイコンの芽です。

そろそろ、1回目の間引きを行う段階です。

植物の発芽は、種が単体で発芽するより、一箇所に、複数の種が 発芽した方が、
その後の成長が良い。

種同士が、競い合うからでしょうね。

しかし、いつまでも放っておくと、徒長の原因になってしまうので、適度に間引いてやりましょう。

苗の徒長を押さえる方法の一つに、苗の先端を、「数回手でなでる」と。その刺激で、徒長が抑制されるとか・・・。

昔の農家のお話です。

筆者は、実際に試したことがないので、断言できませんが、少し面白い話なので、御紹介しました。

<ダイコンの間引き>

発芽後は、順次間引いて本場5枚で1本立ちに。

<間引きの目安>

  1. カイワレ葉が左右対称でないもの。
    葉が食害されているもの。
    極端に徒長しているもの。
    まき溝から、大きくずれているもの。

<追肥と土寄せ>

間引きした後は、追肥と土寄せを行います。

追肥の際、芽が幼いうちに与え過ぎると、枯れてしまいます。(筆者の過去の失敗談)

最初の肥料は、液体肥料をおすすめします。(液体肥料:<例> 500~1000倍希釈液)

 1回目の間引きを終えたダイコンの写真です。
1回目の間引きを終えたダイコン(9月1日)

発芽した芽を2本残して、間引きました。

芽を多く残しすぎると、
2回目の間引きがたいへんです。

間引いた後は、土寄せを行い、苗を安定させます。

そして、液体肥料を与えたいところですが、2~3日、天候が思わしくなさそうなので、様子をみることにしました。

ダイコンの間引き苗の写真です。ダイコンの間引き苗

間引き苗は、味噌汁に入れていただきます。

自分で育てた野菜は、とても新鮮で、安心して食べられます。

特に、小さいお子さんのいる家庭では、無農薬、有機栽培の野菜を食べさせたいですよね。

<日照不足が心配>

少し貧弱なダイコンの写真です
少し貧弱なダイコン(9月4日)
日照不足のため、ひ弱な感じがしますね。

早く、晴れてくれることを願うばかりです。

<少しの晴れ間に>

少しずつ、大きくなってきたダイコンの写真です少し大きくなってきたダイコン(9月10日)

 

<間引き・中耕・土寄せ・追肥>

本場が育ってきたダイコンの写真です本場が育ってきたダイコン(9月12日)

本場が育ってきました。

間引きをして、1本立ちにします。

葉が虫に食べられている苗や、生育の劣っている苗を選んで間引きます。

このとき、残したい苗を片手でおさえながら、間引きましょう。

そうしないと、残したい苗も一緒に抜けてしまいます。

施肥したダイコンの写真です施肥したダイコン

かたくなってしまった株間の土をシャベルでほぐしながら、株元へ寄せましょう。

そして、株間を少し掘って、化成肥料を施します。

この際、洗濯洗剤の中に入っている「軽量スプーン」を使うと便利です。

分量は、化成肥料の種類によって異なりますが、スプーン半分程度でよいでしょう。

追肥作業を終えたダイコンの写真です追肥作業を終えたダイコン

 追肥作業を終えたダイコンです。

肥料を施すところは、株に近すぎないように注意しましょう。

間引きダイコンの写真です。間引きダイコン

 

間引きダイコンのおひたしの写真です。間引きダイコンのおひたし

間引き1回目の間引き苗は、味噌汁で、2回目は、おひたしにしていただきましょう。

間引きダイコンの白和えの写真です。間引きダイコンの白和え

白和えも美味しいですよ。

ダイコンの写真です。ダイコン(9月17日)

いくつか苗が育っていないところもありますが、概ね順調に大きくなってきました。

成長するダイコンの写真です。成長するダイコン(9月23日)

肥料が効いてきました。

成長しているダイコンの写真です。成長しているダイコン(9月28日)

葉がさらに大きくなってきました。

何カ所か、苗が枯れています。

ダイコンは、もちろん直まき栽培ですよね。

そのため、どうしても、うまく育ってくれない株も出てきます。

欠けてしまった部分に、代わりの苗を・・・、というわけにはいきません。

しかし、昔の名人は、間引き苗をそっと移植して、立派に育てあげるという技術がありました。(脱帽!)

ダイコンの写真です。ダイコン(10月13日)

根が太ってきました。

間もなく、早採りして食べましょう。

<ダイコンの収穫>

収穫した柿とダイコンの写真です。収穫した柿とダイコン(10月24日)

いよいよ収穫の時期を迎えました。

ダイコンは、少し小ぶりですが、このくらいのころから食べ始めないと、食べきれません。

おまけに、おいしそうな柿も収穫できました。

これからは、随時収穫していきましょう。

真冬の管理法は、後日御紹介します。

ダイコンの写真です。太くなってきたダイコン

 

収穫したダイコンの写真です。収穫したダイコン(11月13日)

これから、大きくなり過ぎたダイコンは、亀裂が入ってきますので、早めに収穫しましょう。

収穫したダイコンの写真です。収穫したダイコン(1月3日)

地上部から出ている部分が凍ると、ダイコンの表面に、穴があいてしまいます。

できれば土寄せをして、表面を覆いましょう。

ダイコンの花の写真です。ダイコンの花(3月24日)

 

ダイコンの花の写真です。
ダイコンの花が咲きました。

きれいですね。

都会の子どもたちに、ぜひ見ていただきたい写真です。

【秋野菜:シュンギク】

シュンギクの種の入ったパッケージの写真です。シュンギクの種の入ったパッケージ

春菊「きくまろ」は、生でもたべられるほど、おいしいシュンギクです。

パッケージにもありますように、「きくまろ」という名前もユニークですね。

[品種名] :生でも美味しい きくまろ 春菊 香りマイルドフレッシュサラダで
       サカタのタネ 美咲シリーズ® 923272

[科・属名]:キク科 キク属

[原産地] :地中海沿岸
[生産地] :デンマーク

特 徴
 株張り型の中大葉シュンギクです。

マイルドな香りと、柔らかい葉が特徴です。

火の通りが早いので、鍋では「さっとくぐらせる」だけでOK。

生でサラダにしてもおいしいです。

まき時:暖かい地域 1~4月
8~12月
  :寒い地域 3~4月
8~9月
収穫の目安 9月まき:9月の平均気温22℃の地域で、35~45日
収穫部位 株張りタイプ
数量 40ml
発芽率 55%以上
採苗品数(間引き前) 約2500本
発芽までの日数 4~7日
発芽適温(地温) 20℃前後
生育適温 15~20℃前後

 シュンギクは、収穫方法が2タイプあります。

  1. 根こそぎタイプ・・・抜き取り収穫
    つみとりタイプ・・・つみ取って何度も収穫

御紹介のシュンギク「きくまろ」は、① 根こそぎタイプです。根から株ごと引き抜いて、
収穫します。(つみとり収穫は不向き)

なお、② つみとりタイプは、中葉種のシュンギクを選びましょう。

種まきは、庭に直まきします。

野菜の培養土、肥料等の詳細は、
渡良瀬橋ブログ「資料集」を御覧ください

<栽培場所の選定>

土壌に対する適応性は広いですが、乾燥に弱いので、地下水位の高い場所を好みます。

シュンギクは、2年ほどあけて作付けします。

野菜類では少ない「キク科」ですから、アブラナ科の野菜との輪作に適します。

<栽培場所の準備>

有機石灰を散布した写真です。有機石灰を散布

種まき4週間前に、石灰を散布し、
耕します。(1㎡あたり:150g)

アルカリ性の強さや速効性は、

消石灰 → 苦土石灰 → 有機石灰(カキ殻など)の純に、強 → 弱  速効性 → 緩効性 となります。

また、粒状と粉状があり、速効性は粉状、緩効性は粒状などと、使い分けましょう。

<肥料:1㎡あたり>

少量の種まき(作条うね)植え溝に(間土5~6cm下に)              元妃:化成肥料100g、堆肥バケツ1杯

* 作条うね → くわ幅1列のまき溝

多量の種まき(ベッドうね):種まき1週間前、元肥を全面にまいて、すき込みます。

<ウネづくり>

うね幅、100cmの「ベッドうね」をつくります。

<種まき>

種のまき溝をつくっている写真です。種のまき溝をつくる

種をまく溝は、木板を使います。

木板を横に立て、うねの上を滑らせながら、種をまく溝をつくります。

うねにつくった「まき溝」の写真です。ベッドうねにつくった「まき溝」

うね幅100cmのベッドに、うね間20cmの浅い「まき溝」をつくります。

「まき溝」に、種を条まきします。

種まき後、板で軽く押さえている写真です。種まき後、板で軽く押さえる(8月24日)

種をまいた後、種が隠れるくらい土をかけます。

そして、まき溝の上を板で軽く押さえます。

転圧(てんあつ)効果・・・種の発芽を揃えることができます。

・まき溝の底面が平らで、かけられた土が平らになり、発芽がそろいます。

・さらに、転圧することで、うね表面の乾燥を防ぎます。

種まき後の管理>

種まきを終えたウネに、白の寒冷紗をかけます。

寒冷紗によって、猛暑による高温を回避できます。

また、発芽した「貝割れ」を鳥や虫に食害されることも防ぐことができます。

<寒冷紗を用いずに、鳥の食害を防ぐ方法>

○ 種をまいた「うね」上、高さ20~30cmの位置に水糸を張ります。

○ 不要になった、CD(コンパクトディスク)を吊します。

発芽したシュンギクの写真です。発芽したシュンギク(8月28日)

部分的に発芽してきました。

他の野菜のためのスプリンクラーの水が、まばらにかかってしまったようです。

(種を直まきした場合は、水をやりません。

もし、水やりをしたら、雨が降るまで毎日水をあげましょう)

この段階は、やはり、横着しないで、手作業に限りますね。

<日照不足が心配> 

発芽が不揃いなシュンギクの写真です。発芽が不揃いなシュンギク(9月4日)

種まきの際、不均等に土がかかっているよです。

写真手前の列は、発芽していません。

土をかけすぎたのかもしれませんね。

そして、日照不足と相まって、成長が良くありません。

<まばらな発芽>

まばらなシュンギクの発芽の写真です。まばらなシュンギクの発芽(9月10日)

発芽がまばらな場合は、ある程度成長した段階で、適切な間隔をとって植え替えます。

<中耕と追肥>

表面がかたくなったウネの写真です。表面がかたくなったウネ

雨が降ったり、晴れたりを繰り返しているうちに、ウネの表面はヒビ割れ、かたくなってきます。

そこで、株と株の間(条間)の土に指を差し入れ、ラッセル車(雪かき)のように指先を移動させます。

すると、指によって、かき分けられた土が、株元に集まり、寄せ土になります。

中耕してできた溝に追肥した写真です。中耕してできた溝に追肥

中耕してできた溝によって、排水を促します。

さらに、野菜の根に、空気、水、肥料を適度に運べるようになります。

だんだんと成長するシュンギクの写真です。だんだんと成長するシュンギク

肥料が効いてきたようすです。

しかし、成長がまばらですね。

大きくなってきたシュンギクの写真です。大きくなってきたシュンギク(10月6日)

 

シュンギクの写真です。シュンギク(10月13日)

もう、必要に応じて収穫しています。

先日は、ごま和えにして、いただきました。

シュンギクの写真です。シュンギク(10月17日)

収穫して食べてます。

やわらかくて美味しいですよ。

シュンギクの写真です。シュンギク(10月30日)

どんどん収穫しています。

栽培初期は、発芽がまばらで、植え替えも検討していましたが、その必要は、なかったようです。

今年は、霜が降りる前に、ビニールトンネルをかけて、保温してみます。

シュンギクの写真です。シュンギク(11月5日)

 

収穫したシュンギクの写真です。収穫したシュンギク(11月13日)

今後の作業は、ビニールトンネルをかけて、霜よけ対策をします。

【秋野菜:かき菜】

「かき菜」種のパッケージの写真です。「かき菜」種のパッケージ

「かき菜」は、北関東「両毛地方」で育てられた野菜です。

「かき菜」の品種は、複数あります。

以下に示す「宮内菜」よりも、早く収穫できます。

筆者の住む地方では、「かき菜」は欠かせない野菜です。

早生種と晩成種というように、2種類の品種を組み合わせて栽培し、長く収穫できるようにします。

 [品種名] :かき菜
       栄養と風味ある「とう菜」
       トーホクのタネ 品種番号 05080

[科・属名]:アブラナ科 アブラナ属

[原産地] :両毛地域 伝統野菜
[生産地] :アメリカ

特 性
両毛地方で育てられた「とう」を食べるかき菜です。

翌春の3~4月に収穫し、やわらかく風味があります。

早春の両毛地方に、なくてはならない野菜です。

まき時:暖かい地域 8月下旬~
11月上旬
  :寒い地域 8中旬~
11月上旬
収穫の目安 翌春3~4月
収穫部位 とう
数量 10ml
発芽率 90%以上
発芽適温(地温) 20~25℃
生育適温 10~20℃

 今後の作業については、「宮内菜(みやうちな)」と同様です。

【秋野菜】 あなたと育てる:宮内菜(かき菜)】
<栽培場所の選定>から、御覧ください

【秋野菜:宮内菜(かき菜)】

「宮内菜」の種のパッケージの写真です。「宮内菜」の種のパッケージ

「宮内菜」は、北関東「両毛地方」で育てられた野菜です。

「かき菜」の種類に属します。

 [品種名] :あぶら菜「宮内菜」
       香り・再生力抜群 収量の多い「かき菜」
       カネコ種苗株式会社

[科・属名]:アブラナ科 アブラナ属

[原産地] :両毛地域 伝統野菜
[生産地] :イタリア

特 性
 葉色は淡緑色で、浅い切れ込みがあり、内側にわん曲して葉柄は長いです。

葉は、やや厚く柔らかいです。

食味は甘みに富み、だれもが好む香りもあります。

再生力が非常に旺盛で、第1側枝で30本、第2側枝で65本前後となり、
他の芯摘油菜に比べ、約3週間程度、収穫期に幅があります。

特に、晩生多収品種です。

まき時:暖かい地域 9月上旬~
10月下旬
  :寒い地域 8中旬~
9月中旬
収穫の目安 翌春 3~4月
収穫部位 とう
数量 10ml
発芽率 85%以上
発芽適温(地温) 15~20℃
生育適温 15~20℃

<栽培場所の選定> 

日当たり、排水、通風のよい環境を好みます。
  
種まきは、ポット栽培と、直まき栽培があります。

ここでは、直まき栽培を御紹介します。

<栽培場所の準備>

石灰と元肥を施す[1㎡あたり]

種まき2週間前 苦土石灰:100~150g(約2~3振り)

種まき1週間前
 堆肥:3kg 化成肥料:100g(約2振り)

* 全面に散布し、よく耕します。

 

<種まき>

板を滑らせてつくった種のまき溝の写真です。板を滑らせてつくった種のまき溝(9月12日)

かき菜と宮内菜(かき菜の一種)の種をまきました。

ウネ幅によって、板の幅を選びます。

今回は、ウネに直まきして、移植する方法を御紹介します。

かけた土を板で押さえた写真です。かけた土を板で押さえる

種をまいて、種が見えなくなる程度に土をかけます。

次に、書けた土の上を板でかるく押せましょう。

かけた土を押さえる理由

● 土の表面の乾燥が、ある程度緩和される。
● まいた種と土を密着させる。
● 発芽が均等にそろう。

発芽が均なるなる理由は、板を使うことで、まき溝の底面が平らになり、まいた土を押さえることで、土の表面が平らになるからです。

発芽した「かき菜」の写真です。発芽した「かき菜」(9月23日)

<中耕・追肥・土寄せ>

株間を中耕した「かき菜」の写真です、株間を中耕した「かき菜」(9月28日)

晴れたり、雨が降ったりと、天気の移り変わりによって、土の表面が、次第にかたくなってきます。

特に、化成肥料のみが施され、有機質の乏しい土壌は、土の表面がかたくなりがちです。

土の表面がかたくなると、降った雨が流れ去り、土中に供給されません。

また、根に充分な空気も行き届かず、結果として吸肥作用に影響を及ぼします。

もちろん、根の周りのバクテリアや、微生物への関係にも関係してきます。(詳細は、追々お話させていただきます)

中耕作業を済ませたら、有機化成肥料を与え、土とよく混ぜます。

速効性肥料と緩効性肥料、無機肥料と有機肥料、土壌改良材と肥料との区別、などを念頭において、使い分けましょう。

詳細は、渡良瀬橋ブログ「資料集」自然いっぱいコーナー!
1【農園芸資料】⑹<土壌改良材と肥料>を御覧ください。

虫も大好きな「かき菜」の写真です。虫も大好きな「かき菜」(10月6日)

 

かき菜の写真です。かき菜

ずいぶん窮屈になってきましたね。

後日、成長の良い苗を別の場所へ移植します。

かき菜の写真です。かき菜(10月17日)

10月下旬ころ、大きな苗を別の場所に移植する予定です。

小さな苗は、お浸しにして食べましょうね。

かき菜の写真です。かき菜(10月30日)

植え替えの時期を迎えています。

<かき菜の植え替え>

植替え作業を終えた「かき菜」の写真です。植替え作業を終えた「かき菜」(10月31日)

右側一列が「かき菜」で、左側の列は「宮内菜」です。

植え替えは、霜が降りる前に済ませておきましょう。

植え替えのポイント

1 ウネ幅60cm、株間40cmの間隔で定植します。
2 定植位置をクワで植え溝を掘って、水を満たします。

3 かき菜の苗は、根回りに比べて背が高いため、寝かせて定植します。

4 根元に土を寄せます。

* 植え溝の代わりに、球根植え器で穴を開け、水を満たし、寝かせて植えてもいいでしょう。

定植後、葉を起し始めた「かき菜」の写真です。定植後、葉を起し始めた苗(11月5日)

定植後、数日すると、葉が立ってきます。

今後、寒い冬を迎えますが、新芽がたくましく越冬し、来春、暖かくなるにつれ、大きく育ってきます。

初期生育は「宮内菜」に比べ、「かき菜」のほうがはやく、それだけ、来春の収穫も「宮内菜」よりも、はやくなります。

「かき菜」は、品種にもよりますが、中心のトウ立ち芽が太くて充実しています。

しかし、中心のトウ立ち芽を収穫した後は、「宮内菜」のほうが、脇芽の太さと収穫本数が勝っています。

2種類の「かき菜」(宮内菜も〝かき菜〟です)を育てることで、収穫期間をできるだけ長く保ち、おいしい「かき菜」を長く楽しむ工夫をしています。

それほど、ここ両毛地区では、「かき菜」を好んで栽培しています。

活着した「かき菜」の写真です。活着した「かき菜」(11月22日)

しっかり根付いて、葉をもち上げた「かき菜」です。

初霜が降りる前に、根張りをさせておくことが、ポイントになります。

霜柱の畑で元気に育つ「かき菜」の写真です。な霜柱の畑で元気に育つ「かき菜」

12月20日の朝、畑に霜柱が立っていました。

それでも、元気に育っています。

今後の様子については、ここから追記します。

【秋野菜:サラダキャベツ】

サラダキャベツの種のパッケージの写真です。サラダキャベツの種のパッケージ

極早生「サラダキャベツ」は、やわらかいので、サラダにぴったりです。

[品種名] :アーリーボール 美咲®シリーズ 922001

サカタ交配 サカタのタネ

[科・属名]:アブラナ科 アブラナ亜科

[原産地] :ヨーロッパ
[生産地] :チリ

特 徴
ボールキャベツの代表品種。生育が早くよく太り、病気(いおう病)に強く、安心してつくれます。

球は正円で芯がが短く、かたくしまります。

食感はやわらかで風味がよく、生食や浅漬けにtr期しています。

まき時:暖かい地域 1~3月
7~8月
  :寒い地域 2~7月
収穫の目安
(植えつけ~収穫)
春まき 63日
夏まき 60日
数量 1ml
発芽率 80%以上
発芽までの日数 3~6日
発芽適温(地温) 15~30℃
生育適温 15~20℃

<栽培場所の選定>

酸性には比較的強い(pH5.5以上)ですが、
湿害に弱いです。

連作すると病害が増えますので、作付け後、1年以上休みます。

<種まき>

種まき後の苗床の写真です。種まき後の苗床

ポットに種を2~3粒ずつまきました。

寒冷紗を付けた苗床で管理しましょう。 

<栽培場所の準備>

石灰と元肥を施す[1㎡あたり]

定植2週間前
 苦土石灰:100g(約2振り)

定植1週間前
 化成肥料:50g(約1振り)

* 全面に散布し、よく耕します。

<発芽したキャベツ>

発芽したキャベツの写真です。発芽したキャベツ(9月23日)

<ポット苗の育苗>

キャベツの苗の写真です。キャベツの苗(10月2日)

<増し土・追肥>

ポットに増し土をした後、玉肥を2個ほど施しました。

苗床のキャベツの苗の写真です。苗床のキャベツの苗

玉肥を施す前の苗床のようすです。

丈夫そうな苗は間引かずに、別のポットに植え替えました。

<ポットの間隔を開ける>

混み合ってきたキャベツの苗箱の写真です。混み合ってきた苗箱

苗に充分な日光を当てるため、混み合ってきたポット苗を、用意したトレイに、半分移します。

間隔を開けたポット苗の写真です。間隔を開けたポット苗(10月⑹日)

ポット苗の間隔を開ける作業は、野菜の育苗中、とても大切な作業の一つです。

キャベツの苗の写真です。キャベツの苗

定植の時期を迎えています。

この頃、定植の時期が1日でも遅れると、収穫の時期が大幅に遅れてしまいます。

<苗の定植>

苗の定植準備の写真です。苗の定植準備です、

ウネ間65cm、株間35cmの位置に、苗を定植する穴を開けます。(穴開けは、球根植えスコップで行います)

植え穴に、水を注いだ写真です。水を注いだ植え穴

植え穴に、水を注ぎます。

また、苗にも、ポットを外す前に、予め、たっぷりと水をあげておきましょう。

定植した苗の写真です。定植した苗

 

活着したキャベツとレタスの写真です。活着したキャベツとレタス

 

追肥したキャベツとレタスの写真です。追肥したキャベツとレタス(10月17日)

最近、ずいぶん気温が下がってきました。

種まきが遅かった、キャベツとレタスですが、ちゃんと結球しますように・・・。

そんな気持ちも込めて、株周りに少量の化成肥料を施しました。

キャベツとレタスの写真です。 キャベツとレタス(10月30日)

 

キャベツとレタスの写真ですキャベツとレタス(11月5日)

だんだんと、株間が見えなくなってきました。

株間が少し、狭すぎたでしょうか。

中心の葉がまとまってきたサラダキャベツの写真です。サラダキャベツ(11月22日)

中心の葉が、まとまり始めました。

結球する葉に、虫が入り込んでいないかチェックしておきましょう。

収穫したサラダキャベツの写真です。収穫したサラダキャベツ(1月3日)

種まきの時期が遅かったため、結球は小ぶりです

しかし、甘さは抜群で、名前のとおりサラダに最適な品種の一つです。

サラダキャベツの写真です。サラダキャベツ(3月24日)

甘くておいしい春キャベツになりました。

<ベランダのサラダキャベツ>

鉢植えのサラダキャベツの写真です。鉢植えのサラダキャベツ(10月18日)

少し植える時期が遅れてしまいました。

どんな感じに育つでしょうか。

鉢植えのキャベツの写真です。鉢植えのキャベツ(11月5日)

【秋野菜:レタス】

レタスの種のパッケージの写真です。レタスの種のパッケージ


簡単につくれる生食用結球レタスです。

[品種名] :グレートレーク

株式会社 アタリヤ農園

[科・属名]:キク科 アキノノゲシ属

[原産地] :地中海沿岸、西アジア
[生産地] :アメリカ

特 性
結球性レタスの代表種で、栄養価の高い生食用や竿です。

葉は鮮緑色で刻みが深く、結球部は淡緑色で肉厚く、歯切れが非常によく食味は満点です。

丈夫でつくりやすく、家庭菜園に最適種です。

箱、プランタ-でも楽につくれます。

まき時:暖かい地域 春まき
4月下旬~7月中旬
秋まき
7月中旬~8月下旬
  :寒い地域 春まき
3月下旬~7月中旬
秋まき
8月中旬~10月上旬
収穫の目安 葉がボール状に巻いたら収穫
数量 5ml
発芽率 80%以上

<栽培場所の選定>

土壌に対する適応性は広いです。

しかし、乾燥に弱いので、保水性の高い土壌が適します。

連作は可能ですが、連作すると病害が増えます。

作付け後、2年以上休みます。

<種まき>

種まき後の苗床の写真です。種まき後の苗床

ポットに種を2~3粒ずつまきました。

寒冷紗を付けた苗床で管理しましょう。 

<栽培場所の準備>

石灰と元肥を施す[1㎡あたり]

定植7~10日前
 苦土石灰:80g(かるく2振り)

定植前日前まで
 化成肥料:150g(約3振り)

* 全面に散布し、よく耕します。

発芽したレタスの写真です。発芽したレタス(9月23日)

<ポット苗の育苗>

レタスの苗の写真です。
レタスの苗(10月2日)

<増し土・追肥>

増し土をしたいところですが、とりあえず、玉肥を2個ほど施して、ようすをみることにしました。

苗床のレタスの苗です。苗床のレタスの苗

苗の大きさに、ばらつきがあります。

それは、間引きの際、つい可愛そうになって、別のポットに植え替えたからです。

おかげで、苗の数がもう1ケース増えてしまいました。

<ポットの間隔を開ける>

間隔を開けたレタスのポット苗の写真です。間隔を開けたレタスのポット苗

まだ、ポット苗が混雑していませんが、あらかじめ、間隔を開けました。

これで、充分な光を浴びると、苗の成長が、一段と促進されます。

レタスの苗の写真です。レタスの苗(1013日)

そろそろ、定植の時期を迎えます。

定植場所の準備は、もうお済みですか?

<苗の定植>

苗の定植後の写真です。苗の定植(向かって、左側はキャベツ、右側2列は、レタスです)10月14日

苗の定植は、サラダキャベツと同様です。

しかし、レタスの定植のポイントは、水を切らさないことです。

レタスの写真です。レタス(11月22日)

そろそろ、結球が始まってもいい頃ですが、まだのようですね。

収穫したレタスの写真です収穫したレタス(1月3日)

まだ、大きな外葉に比べ、結球が小ぶりですが、サラダとして十分に利用できます。

地植えのレタスは、水耕栽培と異なり、苦みが強くなります。

苦みは、土中の栄養分が豊富であるためで、お好みのドレッシングで調整しましょう。

<ベランダのレタス>

鉢植えのレタスの写真です。鉢植えのレタス

しっかり育って、結球しますように。

鉢植えのレタスの写真です。鉢植えのレタス(10月30日)

 

鉢植えのレタスの写真です。鉢植えのレタス(11月5日)

 

詳細は、サラダキャベツ<苗の定植>を御覧ください。

定植後(庭植え)の栽培は、サラダキャベツに準じます。

今後の作業については、サラダキャベツを御覧ください。

ポットで育ったレタスの花の写真です。ポットで育ったレタスの花(2022.4.7)

植木鉢で育てたレタスの花が咲きました。

私の住んでいる町は、東京から約80分です。

そんな自然豊かな所ですが、意外と「野菜の花を見たことがない」という人も多いことに驚きます。

「えっ、レタスの花? 初めて見た!」

そう言えば、ダイコンの花を見て、感動していた人もいましたよ。

今度、<野菜の花シリーズ>でもやりましょうか。

【秋野菜:日本ほうれん草】

「日本ほうれん草」の種のパッケージの写真です。「日本ほうれん草」の種のパッケージ


「日本ほうれん草」は、「西洋ほうれん草」と比べて、甘い品種です。

[品種名] :ひかり FB 「日本ほうれん草」生育が早く、アクが少なくておいしい
株式会社 アタリヤ農園 P200

[科・属名]:ヒユ科 アカザ亜科 ホウレンソウ属

[原産地] :中央アジアから西アジア
[生産地] :デンマーク

特 徴
暑さ寒さに強く生育旺盛で、秋まきに適する日本ほうれん草。

濃緑葉でアクが少なく、やわらかくて食味に優れ、生育も早く、耐病性のある品種です。

まき時:暖かい地域 9月中旬~
10月中旬
  :寒い地域 9月上旬~
9月下旬
収穫の目安 暖:10月下旬~
翌2月下旬
寒:10月中旬~
11月下旬
数量 50ml
発芽率 75%以上

<栽培場所の選定>

土壌が酸性だと、発芽しても、やがて黄色くなって、なくなってしまいます。

ほうれん草の根は、地中に深く伸びます。

排水性のよくない場所では、高ウネで対処しましょう。

<栽培場所の準備>

石灰と元肥を施す[1㎡あたり]

種まき2週間前 苦土石灰:150g(約3振り)

種まき1週間前 堆肥:3kg 化成肥料:100g(約2振り)

* 全面に散布し、よく耕します。

<種まき>

ウネ立てを終え、まき溝をつくる準備の写真です。ウネ立てを終え、まき溝をつくる準備

ウネは、幅90cm、高さ10cmほどのウネを立てます。

そして、条間15cm、深さ1cmほどの「まき溝」をつけます。

まき溝の写真です。まき溝をつける

幅90cmのウネに対して、直角方向に溝をつけました。

種まき後、かけた土を押さえた写真です。種まき後、かけた土を押さえる

まいた種と、かけた土を安定させるために、木片(農家はクワ)などを使って、軽く押さえます。

この作業を転圧と言います。

転圧することで、乾燥に耐えたり、発芽を均等にしたりする効果があります。

種まき作業完了の写真です。種まき作業完了

種をまき終えて、転圧を終えた状態です。

「この後、水はあげなくていいんですか?」

という、読者の皆様の疑問にお答えします。

結論は、あげません

本稿でも御紹介のとおり、「シュンギク」のコーナーを御覧いただければ明らかです。(スプリンクラーによる水やりが、まばらだったこと)

種まき後、水やりしたところと、しなかったところの発芽が、まばらになってしまいました。

種を直まきしたら

● 直まきした後に水やりしたり、まいた場所が湿っていたりした場合は、その後、雨が降るまで水やりを欠かさずに行いましょう。

● 種まき後、乾燥していても、雨が降れば発芽してきます。

<発芽したほうれん草>

発芽しだした「ほうれん草」の写真です。発芽しだした「ほうれん草」(10月2日)

発芽がまばらですが、発芽してきました。

ほうれん草の写真です。ほうれん草

少しまばらな感じですが・・・。

そろそろ、株間の中耕を兼ねて、追肥をする準備をしましょう。

硬くなってきた土の表面の写真です。硬くなってきた土の表面

株間の土が、硬くなってきました。

株間の中耕の写真です。株間の中耕

株間に指を差し込んで、ラッセル車のように、土をかき分けてます。

中耕したほうれん草のウネの写真です。中耕したほうれん草のウネ

中耕した溝に、有機化成肥料を施します。

一溝、軽く一握り(40g)です。

ホウレンソウの写真です。ホウレンソウ(10月17日)

 

ホウレンソウの写真です。ホウレンソウ

だんだんと大きくなってきました。

霜が降りたころから収穫すると、いちだんと甘いほうれん草になってきます。

ホウレンソウの写真です。ホウレンソウ

順調に大きくなってきました。

収穫した「ほうれん草」の写真です。収穫した「ほうれん草」(11月13日)

【秋野菜:サヤエンドウ】

サヤエンドウの種のパッケージの写真です。サヤエンドウの種のパッケージ

10月下旬に、種まきします。

赤花で、つるあり品種です。

 [品種名] :絹小町 美咲®シリーズ 927272

サカタ交配 サカタのタネ

  • [科・属名]:マメ科 エンドウ属
    [原産地] :中央アジア~中近東
    [生産地] :北海道

特 徴
生育旺盛で、草竹180~200cmにも達し、寒さにも強いので収穫期間が長いのが特徴です。

赤花で、莢(さや)の色がよく、とてもおいしいエンドウです。

まき時:暖かい地域 10~11月
  :寒い地域 3~4月 7月
収穫の目安 マメが少しふくらんだころ
長さ7.5cm、幅1.4cmが目安。
数量 20ml
発芽率 80%以上
発芽での日数 4~6日
発芽適温(地温) 20℃前後
生育適温 15℃前後

<栽培場所の選定>

土筆は選びませんが、酸性度では生育が悪くなります。

また、連作を嫌う代表的な野菜です。

1度栽培した場所は、3~5年間は避けましょう。

<栽培場所の準備>

石灰と元肥を施す[1㎡あたり]

種まき2週間前
 苦土石灰:120g(約2.5振り)

種まき1週間前
 堆肥:2kg 有機配合肥料:80g(かるく2振り)

* 全面に散布し、よく耕します。

<種まき>

種まきは、早すぎると、育ちすぎて寒害をうけます。

反対に、遅すぎると、草丈も低くなり収穫も少なくなります。

● サヤエンドウは、マメ科植物です。 チッソ過多にならないよう、注意しましょう。(リン酸とカリを重点に、元肥として施します)

● よほどのやせ土や、砂地ではなく、 肥沃な場所であれば、無肥料でもよく育ちます。  

<種をまくポイントを決める>

ウネ幅90cm、株間20cmの間隔で、種をまきます。

サヤエンドウは、今シーズン最後の作付けです。

さすがに、栽培スペースが無くなってしまいました。

しかたなく、狭いスペースですが、種をまきましました。

種をまく位置を決める写真です。種をまく位置を決める

ウネの中央に、20bm間隔で、スタンプ(木片を種の約3倍の深さ)します。

スタンプした種のまき溝(写真の場合は円形)に、3~4粒ずつ種をまきます。

全部のまき溝に種をまいたら、種に土をかけます。

土の表面を板で押さえている写真です。土の表面を板で押さえる(11月4日)

種にかけた土の表面を、板でかるく押さえます。

こうすることで、まいた種と周囲の土が密着し、乾燥に耐え、発芽も均一になります。

この作業は、転圧(てんあつ)作業といいます。

農家は、クワの背を押しつけて行っています。

あらかじめ立てた支柱の写真です。あらかじめ立てた支柱

支柱は、来春、サヤエンドウのツルが、伸びる前に立てても十分間に合います。

御覧のとおり、「シュンギク」と「かき菜」の、狭いスペースに植えたため、目印の代わりに、大まかに支柱を立てました。

寒冷地では、苗が霜の被害を受けないように、株元に、竹の笹を立てて予防します。

発芽したサヤエンドウの写真です。発芽したサヤエンドウ(11月22日)

サヤエンドウが発芽しました。

霜の害を受けないように、種を11月にまきましたね。

草丈を大きくさせないことが、ポイントです。

クイズの答え

正解:秋冬野菜

野菜栽培は、栽培する時期を季節で分けた分類方法もあります。

春野菜、夏野菜、秋冬野菜、または春作、夏作、秋冬作ともいいます。

最後まで御覧いただき、ありがとうございました。

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